Column
コラム
2025年より義務化。国が定める「省エネ基準適合住宅」とはどのような住宅なのか。
NEW住まいのお役立ち情報2024/12/26
2025年4月からすべての新築住宅に「省エネ基準適合」が義務化されます
皆様は、2025年4月からすべての新築住宅に「省エネ基準適合」が義務付けられることをご存じでしょうか?
エルハウジングでは、「省エネ基準適合住宅」に加え、より高い省エネ性能を持つ「ZEH水準」に適合する住宅を建築しています。 (※着工日により一部異なります)
省エネ住宅には、ランニングコストの削減や健康的で快適な住環境というメリットがあり、さまざまな優遇制度も充実しています。
2025年以降のマイホーム選びでは、立地や間取りだけでなく、省エネ基準も重要なポイントです。ご自身に合った住まいを見つけるためにも、省エネ性能をしっかりチェックしましょう。
省エネ住宅とは
省エネ住宅は、高断熱・高気密の構造を持ち、エネルギー消費を抑えた住宅です。近年、2050年に向けたカーボンニュートラルの実現という国の目標を達成するため、住宅分野でも省エネ基準の強化が進められています。経済産業省・資源エネルギー庁では、省エネ住宅の柱を「断熱」「日射遮蔽」「気密」の3つと定義しており、冷暖房エネルギー消費を最小限に抑える住宅が「省エネ住宅」とされています。
省エネ基準適合住宅について
省エネ基準適合住宅は、国の「建築物省エネ法」の基準を満たした住宅です。
【要件】断熱等性能等級(断熱等級)4以上かつ一次エネルギー消費量等級(一次エネ等級)4以上であること が求められ、断熱性・気密性を高め、効率の良い設備でエネルギー消費を抑えています。
また、これらの基準は、外皮性能と一次エネルギー消費量に基づきます。
【外皮基準】屋根・外壁・窓などの断熱の性能に関する基準があります。
【一次エネルギー消費量基準】暖冷房、換気、給湯、照明など住宅で使うエネルギー消費量に関する基準があります。
省エネ基準適合住宅であることは、住宅性能評価書やBELS評価書で確認可能です。
2025年4月以降の新築住宅の変化
2025年4月以降、新築住宅や非住宅建築物は、省エネ基準に適合することが義務付けられます。小規模住宅でも届出が必要となり、増改築時も対象となります。さらに、2030年にはZEH水準への引き上げも予定されているため、今後はより高い省エネ性能が求められます。
この基準の導入により、光熱費削減や環境に優しい住宅が広がることが期待されています。ただし、省エネ基準適合確認には、従来の建築確認審査よりも時間がかかる場合があるため、計画は余裕を持って進めることが重要です。
≫一緒に読みたい「2030年までに義務化されるZEH水準省エネ住宅とは?」
省エネ基準適合住宅のメリット
① 快適な居住空間
省エネ基準適合住宅は、優れた断熱性能と換気性能を備えているため、一年を通して快適な住環境を提供します。これにより、冷暖房に過度に頼ることなく、自然な室温を保ちやすくなります。
高気密・高断熱の構造により、外気の影響を受けにくく、室内の温度差も少なくなるため、ヒートショックや血圧の急激な変動といった健康リスクを抑える効果も期待できます。さらに、これらの性能は家の寿命を延ばし、住む人々の健康的な暮らしを支えることにもつながります。
② 光熱費の節約
省エネ住宅はエネルギー効率が高く、冷暖房費や光熱費(電気・ガス・灯油代など)を抑えられるため、家計への負担を軽減します。さらに、優れた断熱性能により室内の結露を防ぎ、カビの発生を抑制する効果もあります。その結果、ダニの発生も抑えられ、ハウスダストやシックハウス症候群のリスクが軽減されるため、健康面でも大きなメリットが期待できます。
③ 優遇措置を受けられる
省エネ基準適合住宅は、住宅ローン減税や不動産取得税の控除など、さまざまな税制優遇措置を受けられる対象となります。また、売却時にも高く評価されやすく、資産価値が維持されやすい点も大きな魅力です。
③-1)住宅ローン減税・控除
住宅ローン減税(正式名称:「住宅借入金等特別控除」)は、個人が住宅ローンを利用して一定の条件を満たす場合に、所得税の控除を受けられる制度です。
この制度では、マイホームの新築・取得・増改築を目的として住宅ローンを組んだ場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部は翌年の住民税)から最大13年間控除できます。
ただし、13年間の控除を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。対象となる住宅の基準や所得制限などが設けられているため、制度を利用する際は事前に確認することが重要です。
≫過去の記事「住宅ローン減税で還元される税金はいくらか?」
③-2)フラット35
【フラット35】とは民間金融機関と住宅金融支援機構が提携した最長35年の全期間固定金利住宅ローンです。お申込ご本人またはそのご親族の方がお住まいになる新築住宅の建設資金・購入資金または中古住宅の購入資金にご利用できます。
省エネ基準適合住宅を取得する場合、一定期間金利が引き下げられるフラット35Sが利用できます。
2024年2月には、若年夫婦世帯や子育て世帯を対象とした【フラット35】子育てプラスが登場し、金利の引き下げ幅が最大年-1%に拡大されました。さらに、【フラット35】Sや地域連携型との併用も可能なため、固定金利型の安心感を活かした返済計画が立てやすくなっています。
≫参照:フラット35HP「https://www.flat35.com/loan/flat35s/index.html」
住宅ローン減税を申請する際には、その住宅が省エネ基準に適合していることを証明する必要があります。その証明として、「建設住宅性能評価書の写し」または「住宅省エネルギー性能証明書」を提出することで手続きが可能です。
省エネ基準適合住宅は、経済的メリットに加えて、健康的で快適な暮らしや将来の資産価値向上にもつながります。
エルハウジングでは、各部位に断熱効果の高い部材を使用することで、夏は涼しく、冬は暖かい快適な住環境を実現。また、防湿効果にも優れているため、雨の季節でも室内は快適です。年間を通じて、心地よく過ごせる工夫がいっぱいの住まいをお届けします。
省エネ基準の義務化を見据え、ぜひ快適で持続可能な住まいづくりをご検討ください。
「 住まいのお役立ち情報 」の最新記事