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コラム
夏の安心は家選びから。住宅購入で考える熱中症対策。
NEW住まいのお役立ち情報2025/06/05
室内での熱中症対策と快適な住まい
近年、日本の夏の平均気温は上昇傾向にあり、都市部ではヒートアイランド現象も加わって、室内でも熱中症への注意が不可欠となっています。
このような背景を含め、2025年からはすべての新築住宅に「省エネ基準適合」が義務付けられます。省エネ性能の高い住宅は、冷暖房のエネルギー消費を抑え、長期的な光熱費の削減につながります。さらに、高断熱な省エネ住宅は、熱中症予防だけでなく、ヒートショックや高血圧症の防止、心臓病などの循環器疾患のリスク低減、そして住む人の活動的な生活を促し、健康づくりにも貢献すると期待されています。
熱中症は意外にも「住居」で多く発生
油断できない熱中症は、外出中や運動中に限らず、実は屋内でも多く発生しています。
総務省の調査によると、熱中症による救急搬送の発生場所で最も多いのは「住居」であり、次いで「道路(歩道含む)」となっています。住居には庭やベランダも含まれるため、室内での対策不足や、屋外だからと油断したことが原因として考えられます。
熱中症にかかりやすい人の特徴
熱中症は、年齢に関わらず誰もが注意すべき症状ですが、特に気をつけなければならないのは高齢の方々です。実際に、熱中症を発症された方の年齢別の割合を見てみますと、最も多いのが満65歳以上の高齢者、次いで満18歳から64歳未満の成人、そして満7歳から17歳の少年という結果が出ております。
さらに、熱中症にかかった方の年齢と発生場所の関係を見てみますと、65歳以上の高齢者の方の場合、半数以上が住宅で発症し、救急搬送されています。これは、一般的に高齢者の方がご自宅で過ごされる時間が長いことが一因と考えられます。
また、救急搬送された人数は比較的少ないものの、小さなお子様も熱中症にかかるリスクが高いとされています。お子様は、大人に比べて体温調節機能が十分に発達していないため、気温が高い環境下では、体内に熱がこもりやすい傾向にあります。
加えて、働き盛りの成人の方々におかれましても、近年では在宅ワークの普及により、ご自宅で過ごされる時間が増加しています。これらの状況を踏まえますと、室内を含むご自宅での熱中症対策は、年齢に関わらず、皆様にとって非常に重要であると言えるでしょう。
参照:令和6年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況(https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/r6/heatstroke_nenpou_r6.pdf)
夏の暑さ対策に有効な「省エネ住宅」と「ZEH水準住宅」
熱中症対策として、省エネ住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準の住宅は非常に有効な選択肢となります。これらの住宅は、高い断熱性能と省エネ設備によって室温を安定させ、熱中症のリスクを低減します。さらに、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入することで、環境負荷の低減にも貢献できます。
≫関連記事「2025年より義務化。国が定める省エネ基準適合住宅とは」
≫関連記事「2030年までに義務化されるZEH水準の省エネ住宅とは」
省エネ住宅・ZEH水準住宅のメリット
・断熱性の向上: 高い断熱材の使用により、外からの熱の侵入を大幅に減らし、室温の上昇を抑えます。
・省エネ設備の導入: 高効率なエアコンや換気システムにより、冷房に必要なエネルギーを減らし、省エネ効果を高めます。
・快適な室内環境: 室温と湿度を適切に保つことで、一年を通して快適な室内環境を実現し、熱中症のリスクを低減します。断熱性・気密性の高い住宅は、室内の温度差を小さくし、ヒートショックの予防にもつながります。また、室温が低いと高血圧になりやすいというデータもあり、断熱性と気密性は健康維持に重要な役割を果たします。
・結露の抑制: 高断熱・高気密な住宅は結露の発生を抑え、カビやダニの繁殖を防ぎ、アレルギー体質の方にも安心です。住宅の寿命を延ばす効果も期待できます。
・太陽光発電の活用: 太陽光発電システムなどの創エネ設備を導入することで、光熱費をさらに削減できます。余った電力は売電できる可能性もあります。
エルハウジングが建てる新築一戸建て住宅は、省エネ基準およびZEH水準の省エネ住宅です。
今、日本の住宅に求められる省エネや断熱性能
現在、日本の住宅には、夏の涼しさ、冬の暖かさといった断熱性能が強く求められています。その背景には、電気代の高騰による家計への負担増、脱炭素社会への移行という動きに加え、暑さや寒さを我慢することによる熱中症やヒートショックのリスク予防、そして健康維持といった重要な目的があります。
これからの住まいは、冷暖房に過度に頼ることなく、電気代を抑え、省エネルギーと脱炭素社会に貢献しながら、快適な暮らしを半永久的に実現できる、高い断熱性能を備えた住宅が主流になると言えるでしょう。
エルハウジングの建売住宅をご購入・ご検討いただく際のご参考になれば幸いです。
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