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京都市内の空き家を売却するなら今!2026年から空き家・別荘などに新たに税金がかかります。

補助金や制度2024/05/07

あなたは京都市内で居住していない空き家やセカンドハウスをお持ちではないでしょうか?相続したご実家や実際に住んでいないセカンドハウスなど売却するのであれば、今から動いておいた方が良いかもしれません。

京都市では、市街化区域内にある空き家や別荘などに、2026年(令和8年)以降から「非居住住宅利活用促進税」が課税開始予定です。

「非居住住宅」=居住実態がないことを条件として家屋の固定資産税評価額(土地+家屋)の半額程度を課税する条例を、2026年から導入予定です。
ここでは、なぜ新税が導入されることになったのか、どのような住宅が課税対象となるか説明していきます。

新税を導入する理由

空き家対策

この非居住住宅利活用促進税の目的は、社会的な問題となっている空き家問題への対策です。空き家などの既存住宅の流通・活用の促進が、全国的な政策課題となっています。少子化傾向が継続している中、現状をこのままにしておくと、空き家の数は大幅に増加していくと見込まれます。

まちの活性化や若者・子育て世帯の流出抑制

京都市では、住宅価格の高騰などにより、社会を支える中核となる結婚・子育て期(25歳~39歳)やその子ども世代(0歳~4歳)の人口が、近隣都市へ大量に流出しているという課題がございます。
非居住住宅の存在は、京都市への居住を希望する方々への住宅供給を妨げるとともに、空き家が増加することで防災・防犯や景観保全に悪影響を及ぼす可能性がございます。若者・子育て世帯が京都市内に住みたいと希望していても、新築の価格が高い上、敷地が狭いといった問題から、住宅の供給が阻害されてしまっています。
新たな税を課すことで、利活用が進み、子育て世帯を中心とした居住促進、空き家の発生抑制につながります。

京都市ならではの規制

京都市は特殊性のある地域、景観や高さ制限など規制が厳しい地域です。新たな住宅供給が難しいからこその空き家税条例制定ともいえるでしょう。
そもそも、住宅を所有していれば固定資産税が課され、京都市のように市街化区域が設定されていれば都市計画税も課されます。さらに今回、京都市で空き家を所有していると、空き家新税が課されることになり、三重に課税するものとなります。
固定資産税を払っているのに、なぜ新しい税負担が増えるのか。その新税の目的は、税収入を増やすことではなく、新税という負担を課すことで、空き家の売却や有効活用を促し、まちの活性化につなげる狙いと思われます。

課税の目的 まとめ

非居住住宅利用活用促進税の目的は、住宅供給などを促進し、持続可能なまちづくりに資することであります。
非居住住宅の所有者に対して非居住住宅利用活用促進税を課すことにより、
① 非居住住宅の有効活用を促す。
② 税収入は「空き家の活用を支援する取組み」に重点的に活用されます。
③ ①と②の相乗効果によって、若年・子育て世代の住宅の選択肢を増やし、定住促進につなげていくことを狙いとしています。
あくまで、課税による(短期的な)税収の増加を目的とはしておらず、多くの空き家が活用されることで、まちの活性化や将来的な費用の低減を目的としています。

少子高齢化などによって人口減少が進行していることもあって、全国的に空き家が増加しています。今後、京都市だけでなく他の地方でも、同じような税金が設けられる可能性は大いにあります。

 

非居住住宅利活用促進税の課税対象

税名目 非居住住宅利活用促進税(法定外普通税)
地域 京都市
課税対象 市街化区域内に所在する非居住住宅の所有者に課税されます。

非居住住宅とは
空き家の他、別荘やセカンドハウスなど「居住者(生活の本拠を置いている人)がいない住宅」を指します。
 ⇒生活の本拠とは、「私的生活の中心地」を指し、生活の実態を考慮して一カ所に決定されるものです。必ずしも住民票所在地とは限りません。

▼免税となる要件

家屋の固定資産評価額(固定資産税・都市計画税の課税明細書(家屋)の「3当該年度価格(合計)」参照)が100万円未満の場合は、課税対象となりません(制度導入から当初5年間)。

▼課税免除となる要件

現に「住宅」として利用されていない場合であっても、下記の住宅は課税が免除されることとされています。

① 事業用に供されている住宅(1年以内に使用することを予定している)
② ①のほか、賃貸・売却を予定しているもの(免除期間は募集開始から1年)
③ 固定資産税が非課税または課税が免除されているもの
④景観法第19条第1項の規定により景観重要建造物として指定されたもの、その他歴史的な価値を有する建築物として別に定めるもの(京町家など)

これらは空き家新税が免除されます。

▼減免・猶予

やむを得ない事情により一時的に居住用に供していない非居住住宅に対しては、減免することとしています。

① 転勤や介護施設への入所などにより一時的に不在の住宅
② 非居住住宅が災害または盗難によって損失を受けた場合
③ 生活保護法による生活扶助の受給者が納税者である場合などは減免されます。
④ 相続があった非居住住宅や、居住者の死亡により非居住の状態となった非居住住宅に対して、相続などの発生時から3年間、新税の徴収を猶予する制度が設けられています。

また、老朽化などで利用が難しい住宅や一時的に不在の住宅、市街化区域外は対象外です。
今回の新税対象となる居住実態のない古い建物には、いわゆる「京町家」は含まれておりません。

 

税額はいくらくらい?

平均的には、固定資産税額(土地+家屋)の半額程になります。

非居住住宅利活用促進税の税額は、「家屋価値割」と「立地床面積割」の合計によって算出されます。

①家屋価値割

固定資産評価額(家屋)×税率0.7%
②立地床面積割 「敷地の土地に係る1㎡当たり固定資産評価額×床面積×税率

家屋の固定資産評価額が

●700万円未満は0.15% 

●700万円以上900万円未満は0.3%

●900万円以上は0.6%

①家屋価値割 + ②立地床面積割 の合計

・家屋自体の価値と立地条件によって税額が変動します。
・固定資産税の課税明細書があれば、京都市のホームページで税額を試算できます。

京都市でお持ちの空き家を利活用しましょう

「賃貸」「売却」「買取」「転貸」「管理委託」「修繕」など、幅広く活用することが可能です。
京都市では「空き家相談員制度」を設けており、空き家の売却や有効活用を検討している方へのサポートを行っています。無料の相談窓口を設置しています。

空き家や別荘の売却をご検討の際は、エルハウジングもお手伝いが可能ですので、お気軽に売却相談やお見積りについてご相談ください。

まとめ

空き家などの既存住宅の流通・活用の促進が、全国的な政策課題となっています。また、京都市内における住宅価格の高騰などを背景に、若者・子育て世帯の転出が深刻化しています。これは近畿圏全体でも問題とされています。しかし、近畿の中でも、京都市は特に景観を重要視する目的で建築物の高さの規制があったり、ホテル開発や最近の地価上昇に伴い、住居用建物が不足しているという京都市固有の問題が多いのです。

若者・子育て世帯が京都市内に住みたくても、新築は価格が高い上、敷地が狭いといった問題から、住宅の供給を妨げてしまっているのです。
空き家などの非居住住宅の有効活用を促すとともに、その税収入をもって空き家対策の取組を講じることで、住宅供給の促進、安心且つ安全な生活環境の保全、持続可能なまちづくりに資することを目的としているのです。

 

≫【参考】総務省:https://www.soumu.go.jp/main_content/000870841.pdf

≫【参考】京都市HP:https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000296672.html

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