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これから建築するなら「ZEH」!「ZEH」の住宅性能や補助金・助成金制度について解説します。

住まいのお役立ち情報補助金や制度 2024/10/09

2024.10月更新

マイホームの購入にあたり、2024年からは「ZEH住宅」の検討をおすすめします。
建物の省エネ化は政府が重要視している取り組みのひとつで、2025年には省エネ基準適合の義務化、そして2030年には省エネ基準をZEH水準に引き上げる見込みなど、省エネ基準の要件が増えています。これから新築住宅の購入や住宅を建築する予定の方は、このZEH補助金について知っておくと良いでしょう。

ZEH住宅は高い性能を持つ住宅で、建築費用が高くなりがちですが、補助金の受け取りが可能であるだけでなく、住宅ローン減税や贈与税非課税枠の拡大などの優遇措置もあります。
ここでは戸建ZEHの補助金やZEHのメリット・デメリットについてご紹介します。

ZEHとは

ZEH = ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。
ZEHは快適な室内環境を保ちながら、住宅の高断熱化と高効率設備によりできる限りの省エネルギーに努め、太陽光発電等によりエネルギーを創ることで、1年間で消費する住宅の一次消費エネルギー量が正味で概ねゼロ以下となる住宅のことを言います。

断熱性能の向上や高効率な設備・システムの導入、再エネの導入により、「快適性の向上」「光熱費削減」「CO2削減」といったメリットが挙げられます。

ZEHとしての認定を受けるためには、主な要件は以下の3つです。

・外皮(屋根、天井、壁、開口部、床、土間床、基礎など熱的境界となる部分)が規定以上の断熱性能を持つ

・一次エネルギー量を省エネ基準から20%以上削減している

・再生可能エネルギーを活用し、一次エネルギー量を100%削減している

 

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業(戸建ZEH)

要件を満たす住宅を、ZEHビルダーまたはプランナーとして登録されている施工会社が新築すると、ZEH補助金を受け取ることが可能な経済産業省・環境省による補助金制度です。

2023年度では、新築住宅においては「ZEH支援事業」に55万円/戸、「次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業」に100万円/戸、「次世代HEMS実証事業」に112万円/戸の3つの事業が展開されていました。

2024年度のZEH支援事業の内容は以下にて紹介します。

 

2024年のZEH普及に向けた補助事業

2023年度と比較すると、2024年度の「ZEH支援事業」では、「ZEH+」においては、断熱等性能等級6以上の外皮強化に対して25万円/戸が追加補助される予定です。「次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業」と「次世代HEMS実証事業」では補助がないので、注意が必要です。

【申請対象者】

●新築戸建住宅を建築・購入する個人
●新築戸建住宅の販売者となる法人

【ZEHの補助金】

対象となる住宅 ・『ZEH』
・Nearly ZEH (寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
・ZEH Oriented
(都市部狭小地等の二階建以上及び多雪地域に限る)
補助額 55万円/戸+α
交付要件の
主なポイント
①戸建住宅における『ZEH』の定義を満たしていること
②SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが 関与(建築、設計又は販売)する住宅であること

【ZEH+の補助金】

対象となる住宅 ・『ZEH+』
・Nearly ZEH+ (寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
補助額 100万円/戸+α
交付要件の
主なポイント
①戸建住宅における『ZEH』の定義を満たし、かつ、
以下のⅠとⅡを満たすこと
Ⅰ.更なる省エネルギーの実現
(省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減)
Ⅱ.以下の再生可能エネルギーの自家消費拡大措置のうち
2つ以上を導入すること
❶外皮性能の更なる強化
❷高度エネルギーマネジメント
❸EV用充電設備又は充放電設備
②SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが関与(建築、設計又は販売)する住宅であること

▼ZEH+の追加補助額及び選択要件

ZEHの種別 ZEH+の選択要件 ハイグレード仕様補助金 ※
ZEH+ ❶外皮性能の更なる強化
+
❷高度エネルギーマネジメント
+
❸電気自動車を活用した自家消費の拡大措置
25万円/戸
加算後:
定額125万円/戸
❶外皮性能の更なる強化
+
❷高度エネルギーマネジメント
10万円/戸
加算後:
定額110万円/戸
❶外皮性能の更なる強化
+
❸電気自動車を活用した自家消費の拡大措置

※ハイグレード仕様とは…断熱等性能等級6以上の外皮性能を有し、かつ設計一次エネルギー消費量(再生可能エネルギー等を除く)が基準一次エネルギー消費量から30%以上削減した住宅

▼ZEH及びZEH+における追加設備等による加算

追加補助対象設備 追加補助額
蓄電システム 上限20万円
直交集成板(CLT) 定額90万円
地中熱ヒートポンプ・システ 定額90万円
PVTシステム 65万円、80万円、90万円
(注)方式、パネル面積により異なる
液体集熱式太陽熱利用システム 12万円、15万円
(注)パネル面積により異なる

≫参照  SII:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「https://zehweb.jp/house/」

ZEHビルダー/プランナーとは…
自社が受注する住宅のうちZEH住宅が占める割合を、所定の割合以上とする事業目標を掲げるハウスメーカー、工務店、建築設計事務所、リフォーム業者、建売住宅販売者等をいいます。
(エルハウジングはZEHビルダーに登録しています。)

 

2024年からはZEHを検討するべき理由

ZEH住宅を建築・購入することで、給付金や税金の軽減措置を受けられる制度があります。一般の住宅に比べ、省エネ性能・断熱性能が高いZEH住宅はより多くの優遇措置を受けられます。
また、近年続いている物価高騰や電気代値上がり対策として、ZEH住宅は有効です。

 

2025年度も新築住宅のZEH化支援は継続の見込み

国土交通省は「住まいの安全確保」「住まいの脱炭素」などを2025年の重点施策として挙げています。2050年のカーボンニュートラル実現という国の大きな目標に向け、2025年は「省エネ基準適合の義務付け」が決まっています。近年では住宅をはじめとする建築物の省エネ(=脱炭素)が国の重要施策となっているため、新築住宅のZEH化支援は、継続の見込みです。

 

1)物価高騰や電気代値上がり対策として

おすすめな理由として最も大きいものが、昨年来の電気料金の値上げ対策です。光熱費に関しては、地政学的なリスクも含め、近年高騰が続いています。
ZEH住宅で太陽光発電システム導入などの費用分、建築費がアップするので、住宅ローンの月々返済額が多くなりますが、売電収入に加え、太陽光の自家消費により電気代を抑えることができます。

【算定条件】
※売電単価:16円光熱費
■太陽光搭載量:4.69kW■モデル/新築戸建住宅4LDK、4人家族(夫婦・子ども2人)、クレジットカード払い。
■次世代省エネルギー基準6地域、断熱等性能等級4超
●給湯機器:都市ガス併用住宅「エコジョーズJIS効率90.5%」、オール電化住宅「エコキュート370L JIS効率3.3」●冷暖房機器:電気エアコン、エネルギー消費効率区分●太陽光発電設備:パネル出力4.69kWを傾斜角30度の南面に設置、年間発電量5,218kWh、年間売電量3,500kWh、余剰電力のFIT買取単価16円/kWh(再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づく2023年度の買取価格)

[注意事項]※実際の光熱費や売電収入金額は各ご家庭の使用状況等によって異なります。
※「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に準拠した、「エネルギー消費性能計算プログラム住宅版[監修:国立研究開発法人建築研究所]」2023年10月時点のものを基に算出。
実際の住宅・住まい方等により異なることを予めご了承ください。

≫合わせて読みたい「光熱費を抑えたい!光熱費を減らす家づくり・建築時の注意点」

 

2)住宅ローン減税・控除

個人が住宅ローンを利用して一定の条件を満たした際に、所得税の控除を受けられる制度です。正式名称は「住宅借入金など特別控除」といいます。
住宅ローンを組んでマイホームを新築・取得・増改築した場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度です。ただし、2024年1月以降に新築住宅で住宅ローン控除を受ける際は「省エネ性能が必須」となりました。

【2024年1月以降の新築住宅の住宅ローン減税対象】

●支援対象:認定長期優良住宅・認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅の新築
●控除率:各年末の住宅ローン残高の0.7%(控除期間:最大13年間)
●借入限度額について
 ・認定住宅:4,500万円
・ZEH水準省エネ住宅:3,500万円
・省エネ基準適合住宅:3,000万円
・省エネ基準に適合しない「その他の住宅」:0円

つまり2024・2025年に入居予定の新築住宅について住宅ローン減税の申請を予定している方は、2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅の場合、省エネ基準を満たす住宅でない場合は住宅ローン減税を受けられません。

≫合わせて読みたい「2024年版 住宅ローン減税。入居時期や住宅性能によって異なる借入限度額の例をまとめました。」

 

3)【フラット35】S(ZEH)

【フラット35】とは民間金融機関と住宅金融支援機構が提携した最長35年の全期間固定金利住宅ローンです。
お申込ご本人またはそのご親族の方がお住まいになる新築住宅の建設資金・購入資金または中古住宅の購入資金にご利用できます。

【フラット35】S(ZEH)は、【フラット35】の内、機構が認める質の高い住宅に対して融資金利を優遇する制度です。
▽金利引き下げメニュー(2024年3月31日までの申込受付分に適用)

対象 期間 金利引き下げ幅
【フラット35】S(ZEH) 当初5年間 年▲0.75%
【フラット35】S(ZEH)と長期優良住宅の併用で 当初5年間 年▲1.0%
【フラット35】S(金利A) 当初5年間 年▲0.5%
【フラット35】S(金利B) 当初5年間 年▲0.25%

 

4)贈与性の非課税枠拡張

父母や祖父母などの直系の親族から、子や孫に住宅取得資金などを贈与する場合、そのうち一定金額について贈与税が非課税になる特例です。通常、親などから贈与を受けると、基礎控除(年に110万円)を超える部分について贈与税が課税されますが、住宅取得資金などの非課税の特例を利用すれば軽減できます。
省エネ性能の高い住宅とその他の住宅とでは、非課税限度枠に差が付けられています。

▼住宅取得資金等の贈与税の軽減の概要

住宅取得等に係る契約の締結日 2024年1月1日~2026年12月31日
質の高い住宅 1,000万円
その他の住宅 500万円

▼床面積要件
50㎡以上
※合計所得金額が1,000万円以下の受贈者に限り、40㎡以上50㎡未満の住宅についても適用。

 

ZEH住宅のデメリット

年々その建築棟数の増えているZEHですが、残念ながら後悔したという声も耳にします。

1)建築コストがかかる

ZEH基準を満たすためには、太陽光発電設備などの導入や高性能な断熱材・断熱サッシが必要です。最新の省エネ設備機器や太陽光発電システムも欠かせないため、建築コストが従来の住宅よりも高くなってしまいます。その分、補助金は複数ありますし、優遇措置も用意され、普及率は徐々に上がっています。ZEH住宅を建築する際は補助金についても不動産販売店や建築事務所に相談しましょう。

2)維持コストがかかる

使用している省エネ・創エネの設備のメンテナンス費用が必要になります。
「FIT制度(固定価格買取制度)」では、住宅用太陽光発電も定期点検やメンテナンスが義務化されています。太陽光発電システムを導入する際には、必ず保守点検を受ける必要があります。

FITとは…
「固定価格買取制度」のことで、太陽光発電のような再生可能エネルギー(再エネ)で発電した電気を、国が決めた価格で買い取るよう、電力会社に義務づけた制度です。
参照:経済産業省 資源エネルギー庁HP:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/fitkaisei.html

3)間取りや設備に制限がある

十分な発電量を確保するために太陽光パネルを設置するには、ある程度まとまった屋根面積が必要です。
また、「大きな窓」や「吹き抜けのある広いリビング」など、マイホームの魅力と満足度を高める一方で、断熱性能や省エネ性能の基準を満たすことは難しく、ZEHの建築時には制限される場合があります。
空間が広くなればなるほど、冷暖房効率が下がります。また、熱は窓やドアなどの開口部から逃げやすいです。

4)耐震性の心配

結論から申し上げますと、ZEHと耐震性を両立させることは可能です。ただし、耐震性を高める方法として「屋根の軽量化」が有効とされている中、太陽光パネルは1枚あたり約15kgの荷重があり、太陽光パネルを設置すると屋根の重量が増えるため、耐震性の検討を行う必要があります。

 

まとめ

2024年の住宅購入のキーワードは「子育て・若者世帯」と「省エネ」です。
2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、法改正や制度の見直しが次々と施行されています。
高い性能の住宅は建築費用がかさみ、新築購入のハードルが上がりそうですが、認定住宅や省エネ性能の高い住宅、断熱性能の高い住宅など、補助金を受けられるだけでなく、住宅ローン減税や贈与税非課税枠の拡大などの優遇措置がありますので、住宅購入時にはぜひご検討ください。

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