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コラム
実は重要な玄関ポーチの見た目の印象や機能性。宅配ボックスの設置には補助金がでることも!?
「玄関ポーチ」とは、玄関先にある庇(ひさし)の下の部分のことを指します。
本来は「門、入口、通路」の意味合いでしたが、今では「庇をもち、壁から突き出している入り口」のことを指すようになりました。
玄関ポーチは家に入るときに最初に目にする重要な場所です。見た目の印象はもちろん、機能性にも十分考慮して設計すると快適度がアップします。
今回は住宅の印象や機能性を左右する”玄関ポーチ”のお話です。
素敵な玄関ポーチをつくるための参考にしてみてください。
玄関ポーチとは?
戸建てにおける玄関ポーチとは、主に玄関前の庇(ひさし)の下に広がる空間を指します。雨風や日差しを遮り、広いスペースがあればベビーカーや自転車置き場、植物を飾る場所として使えます。
屋根があることで直射日光による紫外線の影響も受けづらいので、玄関ドアやポストなどの設備や建材の日焼け・劣化も抑えられます。
ちなみに、玄関アプローチとの違いは、一戸建ての場合、玄関ポーチは玄関前の建物の一部である庇のあるスペースであるのに対し、玄関アプローチは門扉から玄関に至るまでの通路やその周辺であり、一般的には外構であって建物の一部ではありません。
玄関ポーチがあるといいことがたくさん!
①スムーズな出入りが可能
雨や雪の日に帰宅する際、荷物を持ちながら傘を差したまま玄関ドアや鍵を開け閉めするのは大変ですよね。屋根や庇(ひさし)がある玄関ポーチがあれば、いったん傘を閉じて雨や雪に濡れることなく、スムーズに玄関の出入りができます。
来客時や宅配業者が訪れた場合、荷物の一時置き場や訪問者の対応など、さまざまなシーンで快適に活用できます。
②玄関周りの設備・建材の汚れや劣化防止
屋根や庇(ひさし)がある玄関ポーチなら、風雨や強い日差しも防げます。
真夏の場合、直射日光によって玄関ドアが熱くなることはありますが、屋根で日光を遮ることで影響を受けにくくなります。ポストなどの設備や建材の日焼け・劣化も抑制できます。美しい玄関を長く維持でき、メンテナンスの負担も軽減できます。
③外観の印象が変わる
玄関扉や庇(ひさし)などで外観デザインに変化をつけるのにも効果的です。工夫次第で外観の印象をよりおしゃれに仕上げられます。
玄関ポーチに便利な設備と工夫したいこと
①広さ
人が2~3人いても十分なスペースを確保しておくと、家族で一斉に出かけたり、宅配業者の対応をしたり、複数人が同時に玄関に集まっても混雑しません。
②宅配ボックス
ネットでの買い物が普及している今、荷物の受け取りに便利な設備です。不在時に荷物を受け取れるだけではなく、非対面で対応したいときにも使えます。
宅配ボックスにも種類があり、
・壁付け用宅配ボックス …家の外壁や、外構で施工した壁などへ取付るタイプ
・据え置き型宅配ボックス …アプローチ脇などに据え置く形で設置するタイプ
・埋め込み型宅配ボックス …外構工事の際に壁などを施工するときに壁に埋め込むタイプ
・ポール式宅配ボックス …荷物を取出しやすい高さのポール仕様。
・機能門柱タイプの宅配ボックス …門柱に表札、インターホン、ライト、ポストなどが合わさったもの
などがあります。
③防犯カメラや照明
夜間も玄関ポーチを快適に使用するためには、照明の設置が欠かせません。照明は防犯と省エネを兼ね備えたセンサーライトを選ぶと良いでしょう。防犯カメラやセンサーライトなどを設置すると、玄関周りのセキュリティを向上させることが可能です。インターホンを録画機能付きモニターにし、来客時には自動で録画されるようにしておくことも防犯対策として有効です。
④メンテナンスがしやすい床材を選ぶ
水はけが悪いタイルの場合、梅雨の時期など湿った状態が続くとカビが生える可能性もあります。
汚れにくく手入れのしやすい素材を選ぶと、掃除の手間が減るので、その時間をそのほかの時間にあてることができます。床材は乾きやすい素材がよいでしょう。
⑤階段や手すり
子どもや高齢者が階段を昇り降りする際、手すりにつかまることで転倒を防ぎやすくなります。しかし、階段が2~3段程度で高さがあまりない玄関ポーチには、手すりが設けられていないケースが多いです。
⑥立水栓・散水栓
お庭で水を使いたいシーンは意外と多いものです。お花の水やりや車の洗車、お子様の夏の水遊び、玄関ポーチの掃除、泥だらけの靴やアウトドアグッズを外で洗いたい時、散歩後のわんちゃんの足を洗いたい時など、あると便利な立水栓・散水栓。
・立水栓…地面に柱状の水栓を立てて設置される外水栓設備です。散水栓とは違い蛇口までの高さもあるので、使い勝手もよいです。
・散水栓…地中に埋めてあって、使用する際に、地面にある蓋を開けホースを付けて使うタイプの昔からよく家の玄関先で見られるタイプの水栓です。
宅配ボックスの設置には補助金制度を活用しよう
屋根や外壁といった改修工事はもちろん、戸建てリフォームでは、補助金や助成金を利用することは大切です。
ご紹介した玄関ポーチの設備の中では、近年、宅配ボックスの需要が高まっています。新型コロナウイルス感染症の影響により、宅配サービスの利用が増え、宅配ボックスの設置に対するニーズが高まっています。このため、国や自治体によっては宅配ボックス設置に関する支援を実施しています。
リフォーム工事で宅配ボックスを設置する際、補助金が出る場合がありますので、お住まいの住宅が条件に該当するかチェックしてみてください。京都府では残念ながら、宅配ボックスの補助金が用意されている自治体はありませんが、国からの補助金制度について下記にまとめました。
●長期優良住宅化リフォーム推進事業…既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援。
●子育てエコホーム支援事業…住宅の省エネ改修と併せて設置する場合に限る。世帯を問わず申請可能。子育て世帯・若者夫婦世帯の場合等に上限額を引き上げる措置あり。
»参照 国土交通省HP「https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000050.html」
まとめ
いかがでしたでしょうか?
玄関ポーチは「住宅の顔」として、家の外観の決め手となる他、家の出入り口として実用性も大切な部分になります。デザインだけではなく、手入れのしやすさや防犯面も考慮してみることが重要です。
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