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バルコニーの種類や主に使われる用途は?「ベランダ」と「バルコニー」の違いについて。
間取りのアイデア2024/11/01
新築住宅の購入時に間取り図を見ていると、「ベランダ」「バルコニー」「ルーフバルコニー」「テラス」などの用語が建物外部にあることに気づきます。ここでは、バルコニーの種類や特徴についてご説明いたします。
バルコニーの使用用途は圧倒的に「洗濯物や布団を干す」方が多いです。近年では、防犯面や花粉・PM2.5対策などから室内干しのみをする方や乾燥機・ランドリールームを利用する人が増えています。しかし、いまだに9割近くのご自宅にベランダ・バルコニーがある状態です。
それぞれの特徴を知って、一戸建て住宅の建築・バルコニーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
■ベランダ
階数に関係なく、建物から外に張り出しており、壁や手すりに囲まれた屋根のある比較的狭いスペースです。
ベランダは屋根がついているので、雨など天候の影響を受けにくくするメリットがある一方で、採光性が低いというデメリットがあります。
■バルコニー
2階以上の建物から外に張り出している壁や手すりに囲まれたスペースです。屋根がついていないことがベランダとの大きな違いです。バルコニーは屋根がなく、2階以上の高い位置にあるので、開放感があります。バルコニーは外と中を繋ぐ役割があります。立地や周囲に建物によっては、バルコニーとつながる部屋の中も明るくなります。
建築基準法では2階以上にあるバルコニーは高さ1.1ⅿ以上の手すり壁・柵・金網のいずれかを付けることが義務づけられています。
≫ベランダとバルコニーの違い
ベランダは屋根のある比較的狭いスペースで、バルコニーは屋根がないのが基本です。
ベランダは階数に決まりがありませんが、バルコニーは2階以上のスペースを指します。
間取り図などを見ると屋根があるスペースでも「バルコニー」と表示されていることが多くあります。不動産業界において、ベランダとバルコニーの厳密な使い分けはあまりされていないようです。
■ルーフバルコニー
下の階の屋根部分を利用してつくられたバルコニーのことです。ルーフとは「屋根」という意味で、ルーフテラスと呼ぶ場合もあります。
ルーフバルコニーの特徴は、ベランダやバルコニーと比較して面積が広いことです。屋根がないので、日当たりがよく、開放感に優れています。一方で、屋根がないため、天気の影響を受けやすく、雨の日には濡れないように物を移動したり、排水溝にゴミが詰まらないように、定期的な掃除やメンテナンスが必要です。
■インナーバルコニー
2階以上に設置されたバルコニー部分が、建物の内側に引っ込んでいる屋根付きのバルコニーのことです。屋根と壁があるスペースのため、天候の影響を受けにくく、幅広い用途で使うことができます。
ベランダとの違いは、建物の外に設置される屋根付きのスペースであるのに対し、インナーバルコニーは建物の内側に設置されます。
バルコニーは外と中をつなぐ役割があります。インナーバルコニーは屋根に守られた空間ですので、リビングの延長として活用することができるメリットがあります。開放感のあるアウトドアリビングとして利用できます。
デメリットとして、通常のバルコニーよりも工事費用が高くなります。また、一般的なベランダやバルコニーは、奥行きが2mを超えない場合、固定資産税のかかる床面積には含まれませんが、インナーバルコニーは建物の内部として扱われるため、床面積に含まれて固定資産税が発生する場合がほとんどです。インナーバルコニーの広さは容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)にも影響しますので、建築時には注意が必要です。
■テラス
テラスは主に1階に設置された建物外部のスペースを指します。一般的にリビング前などの1階から突き出して作ってある床スペースのことを言います。盛り土によって周囲の表面よりも一段高くなっています。
テラスは、古いフランス語で「盛り土」を意味する言葉に由来します。
リビング横に屋外空間ができることで、開放的でおしゃれな雰囲気になるのがメリットです。アウトドアリビングとして、多目的な使い方ができます。
デメリットして、テラスを設けると工事費用が高くなります。使用する床材や広さなどによっても費用は変わります。テラスは屋外にあり、外気にさらされるため、定期的な掃除やメンテナンスが必要です。
■屋上・スカイバルコニー
屋上を利用したバルコニーです。高い位置に設置するので、外部からの視線を気にすることなく、プライベートな外空間を楽しむことができます。
一般的なバルコニーに比べて、紫外線や雨風の影響を受けやすく床面の劣化に注意が必要となるため、雨漏りを防ぐために防水や排水性能について十分な検討が必要です。広さにもよりますが、屋上の設置には100~300万円が相場です。
〈ベランダやバルコニーの使用目的〉
主に使われる用途は洗濯物や布団を干すことです。
ルーフバルコニーやテラス、屋上などの広いスペースがある場合、夏場の子どもたちのプール遊びやペット、お家キャンプなどアウトドアリビングとしての利用ができます。
2階にキッチンがある場合は、一時的なごみ置き場やエアコン室外機置場としての利用方法もあります。
まとめ
・ベランダ …壁や手すりに囲まれた屋根のある比較的狭いスペース。
・バルコニー …2階以上にある壁や手すりに囲まれた屋根のないスペース。
・ルーフバルコニー …主にしたの階をの屋根部分を利用してつくられるスペースで、ベランダやバルコニーより広い面積がある。
・インナーバルコニー …バルコニー部分が建物の内側に引っ込んでいる形状のもの。屋根付きの空間なので、天候の影響を受けにくく、幅広い用途で使うことができます。
・テラス …主に1階リビングの掃き出し窓などに作っている床スペースのことを指します。
・スカイバルコニー …屋上を利用したバルコニー。
物件選びや調べる際にも、不動産用語の意味や違いを理解しておくことで、正しく物件内容を把握することができるでしょう。
とくに洗濯物を干したり、急な雨の日はどうするかなど、生活をイメージして物件を購入できます。
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